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概要  信号発生器  オシロスコープ  スペアナ  ロジックアナライザ
ネットワークアナライザ  インピーダンス測定(LCRメータ)
その他1  その他2  その他3
校正
インピーダンス測定(LCRメータ)  オープンショート補正
部品のインピーダンス、容量等の測定は
「Welcome」の選択メニュで
@「Impedance」を選択します。

A「Mater」:LCRメータの機能と
「Anlyzer」(ImpedanceAnlyzer):周波数特性の測定
の機能があります。

インピーダンス測定回路は
測定対象(DUT)に基準抵抗を直列に
接続しただけの単純な回路です。
この回路に「Wavegen」(信号発生器)×1CH
と「Scope」×2CHを使用して測定します。
(下図参照)
市販されているアダプタに合わせて
抵抗はGND側に配置しています。


「WaveForms」の設定を下図のように
「W1-C1-DUT-C2-R−GND」にします。
「C1」「C2」が測定端子「CH1」「CH2」の接続点で
「W1」を「C1」に接続
「C1」と「C2」の間に「DUT」を接続
「C2」と「GND」の間に「基準抵抗」を接続
という意味なのでしょう。


測定周波数や基準抵抗等を適切に設定すれば
卓上LCRメータよりも精度のよい測定が可能です。
基準抵抗は測定対象(DUT)により
10Ω、100Ω、1kΩ、10kΩ、100kΩ、1MΩの中から
DUTの測定に適したもの選択し使用します。
使用する周波数帯域が決まっている場合は
使用周波数帯域の周波数を選択します。
基準抵抗の値はDUTのインピーダンスに対して
大きく離れた値になると誤差が大きくなります。
DUTの使用周波数帯域での
インピーダンスに近い値を選択します。

LCRメータとして使用する場合は
「WaveForms」で「Mater」を選択し
基準抵抗と測定周波数を「WaveForms」で選択します。

例えば0.1uFのコンデンサの容量を測定する場合
測定周波数=500kHzで基準抵抗=1kΩを選択すると
下図のように抵抗が高いと警告が発生します。
基準抵抗1kΩに対して測定されたインピーダンスが1Ω以下
となっており測定誤差が大きくなります。


500kHzの場合その理論上のインピーダンス
Z=1/(2×π×f×C)=3.184Ωとなります
基準抵抗の最小値は10Ωですが
抵抗値は下げたくなかったので周波数を下げます。
5V/10Ω=500mAはUSBの電源供給の最大値です。
この値は測定用の瞬時値で
FPGA等他への供給電流を考慮すると
瞬間的に供給最大値を超えてしまい
PC側のUSB用電源ICにダメージを与える可能性があります
最もこれは最悪の設定条件を想定しています。
デフォルトは1Vで1V/10Ω=100mAで
実効値はさらに1/√2倍ではありますが・・・
10Ωでの使用は極力避けたいと考えています。
あまり小さい抵抗の選択は極力回避したいので
周波数を低くして1kHzとすれば
Z=1/(2*π*f*C)=1.5915kΩとなるので
1kΩを使用できます。


また10pFのコンデンサ容量を測定する場合
100kHzを選択した場合
Z=1/(2×π×f×C)=159.15kΩとなるので
100kΩを使用します。卓上タイプのLCRメータや
テスターの容量モードでは10pFはまともに測定できませんが
Analog Discoveryではいい感じで値が表示されています。
ただし端子間の補正を行わなっていないと
3p〜4pF程度の浮遊容量が上乗せされて表示されてしまいます


オープンショート補正を実行し
補正を有効にすることで10pF程度のコンデンサも
かなりの精度で測定できます。


なお以下のように警告(No Open/short Compensation)が出ていたら
オープンショート補正ができていません。

原因を確認して下さい。
「Compensation」で補正情報を確認できます。
下図の場合は全く補正情報が登録されていません。
アダプタに対して補正を実行済の場合は
補正後に保存したファイルを呼び出して下さい。


下図の場合は100kΩと1MΩで補正情報が登録されていません
10Ω〜1MΩの各抵抗値で補正が必要です。



基準抵抗とDUTはブレッドボード上で接続して
測定することも可能です。
ただし頻繁にLCRメータとして使用したい場合
抵抗の切り替えが面倒になると思います。
ブレッドボード上で抵抗を置き換えたり、
ジャンパソケットの位置を変えたり
かつ「WaveForms」側の設定も別途変更する必要があります。
部品が代われば再補正が必要になるので
基準抵抗が混ざらないように管理も必要です。
いろいろ面倒になってきます。
市販されているインピーダンスアナライザー用
アダプタを使用すると「WaveForms」上で
基準抵抗を切り替えることができます。
もちろん同等の冶具を作成しても構いません。
市販されているアダプタは
Analog Discovery2のDigitalの
デジタルI/Oの機能を利用して
アダプタ側に実装されたリレーを
ドライバーIC経由で制御して切り替えているようです。
「WaveForms」の設定だけで基準抵抗が自動的に
切り替わるので非常に便利です。






周波数特性は「WaveForms」で「Analyzer」を選択します。
表示項目はメニューで選択できます。
位相と容量を選択した場合


位相とインピーダンスを選択した場合


基準抵抗は使用する周波数帯域の中心付近で
インピーダンスが近くなる抵抗値が理想です。




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