DesignSparkPCB 基板設計CAD勉強会 Vol.2

           北摂ものづくり研究所
設計のポイント  SP(PS)変換タイミング  シフトレジスタ


@3.3V⇒5.0V変換基板を作成する。

AWROOM-02(ESP8266) IO拡張基板を作成する。

※今回作成する基板はArduinoのようなマザーボードの
中継シールドになります。

別途マザーボードを自分サイズに設計すれば
いろいろ応用できると思います。


午前の部(3.3V⇒5.0V変換基板を作成する。)


余裕があれば電源を入れる。
パスコンはデータシートで確認して
適切な容量のものを挿入する。






午後の部(WROOM-02(ESP8266) IO拡張基板を作成する。)
シフトレジスタを使用して
WROOM-02のポートを拡張します。

背景
WROOM-02にはI/Oのポートが9点しかなく
I2C用2点を別途確保すると
使用可能なポートは残り7点になってしまいます。
ポートが不足する問題が必然的に発生します。
そこでWROOM-02(ESP8266) の3ポートを使用して
デジタル出力16点確保するしくみを実装します。
同様にWROOM-02(ESP8266) の3ポートを使用して
デジタル入力16点を確保するしくみを実装します。
なおここでは入出力共に16点としましたが
多すぎる場合は8点での実装も可能です。
また応答速度の制限が発生するかもしれませんが
16点を32点や64点とすることも理論的には可能です。
ポート拡張にはシリアル-パラレル変換(SP変換)
とパラレル-シリアル変換(PS変換)を使用します。
SP変換には74シリーズの74xx595を使用します
PS変換には74xx165を使用します。
これらのIC1個でパラレルポートを8点確保でききるので
それぞれ2個使用することにより
入出力16点のデジタルポートが確保できます。


回路構成

部品を挿入品中心にするか
面実装品中心にするかにより
部品選定が変わります。
また、部品の供給状況により
回路構成の変更が必要となることもあります。
まずは挿入品中心で
検討してみました。
なおパラレル側の回路は
5Vであることを前提とします。
少し変更すればパラレル側回路を3.3V
として使用できます。

5V部でSP変換とPS変換を行い、
WROOM-02側で3.3Vと5Vのレベル変換を行います。
極力面実装部品の選定は避け
以下の回路をベースとして検討しました。
SP変換部において74HCT595の挿入品は
生産中止で入手困難です。
74HCT541で3.3V⇒5V変換後に
74HC595でSP変換する構成としました。
PS変換部はHC165でPS変換後
5Vから3.3Vにレベル変換します。
残念ながら5V⇒3.3V変換部の
挿入品ICは存在しないため
面実装部品を選定しました。
なお「74LV14」は反転ロジック
6ゲートのICですが
1ゲートしか使用しません。
残りの入力5ゲートは誤動作防止のため
接地する必要があります。
(CMOS入力空きピン処理)
またパラレル入力の「HC165」の前段には
プルアップ抵抗を入れておく方が無難です。

さて入力側のC-MOSは避けたかったので
ヒステリシス付きの74LS541を挿入しました。
しかしLS出力のVoh(min)とHC入力のVih(max)の
関係で設計思想として直結はNGです。(実力はともかく・・・)
LS出力とHC入力の間にプルアップの挿入が必要になります。

さて5V⇒3.3Vの変換が1本だけなので
6gateの「74LV14」を使用するのはもったいないですね。
シングルゲートのICもありますが
最小ロットなど入手性の問題があります。
抵抗の分圧で5V⇒3.3Vの変換をするのも一案です
これならばすべて挿入品にできます。

PS変換を3.3V側で行うこともできます。
74LV165は3.3Vで駆動させて使用します。
LS出力と3.3V駆動のLV入力は直結でOKです。


74LV165は入力トレラントです
部品を減らしたい場合は5V回路出力と直結は可能
ただし入力側にプルアップ抵抗は入れます。


全て面実装にするのであれば
74HCT595を使用すると部品数を減らせます。

74LS595(駆動電圧の動作範囲4.75V〜5.25V)
が入手できれば、5V駆動で
Hレベル入力閾値が2.2Vのため
3.3V駆動のマイコン出力と接続できます。
ただし消費電流が増えるのと
低電圧での動作保障がないため
電源投入直後にハザードが発生する
可能性が高くなります。
購入はできそうですが
単価が高くなりそうです


さてパラレル側が3.3Vの場合は
レベル変換が不要となります。
この場合74HC595と74HC165又は74LV165を
3.3Vで駆動させて使用できます。

3.3Vでも5Vでも使用できる変換基板を
作成しようとするとどうでしょう
残念ながらHCTシリーズは
3.3V駆動不可です。(動作保障が4.5V以上 )
またHCは3.3V駆動も5V駆動も可能ですが
入力トレラントではありません。
またLVシリーズを5Vで駆動させると
Vih=3.5Vとなるので
入力=3.3VをHレベルとして認識できません。
WROOM-02の出力と接続することが不可となります。
3.3Vでも5Vでも使用できる変換基板を作成しようとすると
3.3V⇒5.0V(3.3V⇒3.3V)の変換部を
どうするか、ひとひねり工夫が必要です。




ライブラリ初期設定

ユニバーサル基板を作成

ライブラリの改善
  回路ジンボルの改善
   ・電源シンボルの改善
   ・PNPトランジスタ回路シンボルの改善

  PCBシンボルの改善
   ・TO-92パッケージの改善
   ・チップ抵抗、チップコンの名称変更

  ライブラリ追加登録
   ・ヘッダーの追加登録
   ・チップ抵抗の登録
   ・リードコンデンサの登録
   ・チップコンデンサの登録
   ・74HCT541の登録
   ・74HCT595(74HC595)の登録




   ・SP(PS)変換タイミング

   ・シフトレジスタ

   ・設計のポイント



参考資料
   資料1
 
   資料2

    Online Gerber-Viewer

    GC-Prevue

    GC-Prevueの使い方(ユニクラフト)





部品選定と部品調達
部品選定にあたり部品の仕様(定格、電気特性等)は
データシートで判断し選定します。
データシートは部品メーカのサイトから所得できます
(販売サイトでも入手できる場合もあります)
ただし部品の購入最小ロットの関係で
実質手配しにくいもの(最小ロット=1000以上)もあるので
販売サイトで最小ロットを確認して
部品の手配型番を選定する必要があります。
特に面実装部品はリール単位(1000〜3000個)
での購入しかできない場合もあるので注意が必要です。


部品メーカ
    東芝
    T.I
    onsemi
    NXP
    ルネサス(旧日立型番含む)
    村田製作所
    北陸電工
    新日本無線
    koa
    アナログ・デバイセズ
    リニアテクノロジ
販売サイト
    【共立エレショップ】
    marutsu
    せんごくネット通販
    秋月
    スイッチサイエンス
    chip1stop
    RS
    digikey
    【敬誠】電子部品電子部品
    樫木総業株式会社
    門田無線



 FT231X変換ボード

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